剣神伝承の一致と対応を対照しつつ、日本神話と印欧諸族の神話との連続性を浮彫にし、比較神話学の方法により文化系統論に新視覚をもたらす。

日本神話と世界各地の神話との比較研究の成果を結集し、比較・分析を綜合して比較神話学の問題点を摘出・展望する。

わが国において読書が普及し始める1900年代から大衆化する1960年代までを対象とし、読書行為の普及を近代日本教育史の視点から跡づける。

フロイト以後の精神分析の理論的総括を試みたビオンの代表的著作を集成。本巻は、「経験から学ぶこと」「精神分析の要素」の二部からなる。訳者による解題を付す。

被植民者、ユダヤ人、北アフリカ出身者という三重に屈折した人種差別を受けてきた個人的体験に密着し、現代社会における支配と隷属、抑圧と差別のメカニズムを抉る。

ガダマーやリクールの流れを汲む解釈学的現象学の立場から『存在と時間』とその「作業場」の姿を鮮やかに浮かび上がらせた画期的な注釈書。

地方文化の伝承基盤とその変容過程を時間-空間の総合的認識において実証的に捉えなおし、歴史学と民俗学の接点に立って地域社会のゆたかな可能性を掘り起こす。

本巻は、「変形」「注意と解釈」の二部からなり、今日の精神分析の臨床とメタ心理学研究に明確な指針とパースペクティブを提供する。巻末にI・II巻の索引を付す。

下巻は第4篇「総体的剰余価値の生産」（続）から第8篇「本源的蓄積」までを収録する。独語現行版の邦訳よりも読みやすくわかりやすい「最後の資本論」完結篇。 ◎『フランス語版 資本論 上』はコチラ

著者自ら訳稿を全面的に校閲し、独語版と並立する独自の科学的価値を謳ったラシャトル版。上巻は第1篇「商品と貨幣」から第4篇「総体的剰余価値の生産」まで。 ◎『フランス語版 資本論 下』はコチラ

議会政治と保守主義の思想家として知られながら、＜政治的叡知の不朽の手引＞たる思想の精髄が未だによく理解されていないバークの演説・書簡・論考を集成。

第6回雄山閣考古学賞受賞。南島で開花した多彩な貝製品の文化を復元するとともに弥生時代以来南島と九州・本州との間に行われてきた貝交易のルートを究明する。

本篇はアユー、ジラバ、ユンタ、ユングトゥ等の古謡、節歌、童謡、さらには例狂言・笑し狂言19篇を収録し、強制移住と人頭税の歴史、玩具・民芸品等にもおよぶ。 ◎『竹富島誌＜民話・民俗篇＞』はコチラ

現代の語部ともいうべき著者が、半世紀余にわたり記録し続けたこの島の民俗資料を集成。本篇は民話・伝説、風習・年中行事、さらに幻の神歌＝神口・願い口を収録。 ◎『竹富島誌＜歌謡・芸能篇＞』はコチラ

石高、租税制度、位階制度、行政機構等にわたる多面的・実証的な分析を通して、史書の虚実を探り、幕藩体制下の一地域として琉球の実像を浮彫りにする。

昭和56年度住田海事奨励賞受賞。伊勢湾・三河湾海運の実態を、廻船業の経営、浦廻船と商品流通、河川水運、沿海農村の変容、海難及び海上犯罪等の問題から追求。

正倉院文書に残る三人の下級官人の生活と行動を追求し、その舞台である都市平城京の歴史的性格を生々と考察。優婆塞貢進、民間写経、出挙銭等に関する論稿も収録。