稀代の推理小説作家、江戸川乱歩。死後50年を経て、未だ我々を魅了し続ける乱歩の創作・思考の背景にあるものはいったい何か。 乱歩の形成した人的ネットワーク、そして彼の生きた戦前戦後という時代と文化事象、...

1938年上海、關東軍将校の緑郎が「火の鳥」調査隊に任命される。 ほかに任命された仲間らと共に、かつて栄えた楼蘭に向かうが、そこで、火の鳥には時間を巻き戻す力があり、歴史の改変がすでに何度も繰り返され...

手塚治虫の未完「火の鳥・大地編」。手塚の構想を下敷きに、桜庭一樹が新たな物語に結実した。 舞台は1938年、日本占領下の上海。ロックや猿田博士だけでなく、東条英機、山本五十六など実在の人物らも「火の鳥...

思想としての本格指向と、資質としての変格嗜好に引き裂かれる部分を持ちながらも、双方を排斥しあうことなく交錯し蝕知させる作品群。 乱歩が覗く景色は、何かを明らかにするよりも新たな迷宮や闇を増やし、世界を...

新書判の翻訳文学は網羅的には調査・紹介されておらず、ネットにもまとまった情報はない。けれども、知られていないだけで、魅惑的な作品の宝庫だ。 第1章では新書の元祖・岩波新書（岩波書店）が戦後の一時期...

仇と同志を求め、離合集散する犬士たち。 ついに最後の犬士も登場、一大決戦へと書き進める馬琴を家族の死と失明が襲う--- 古今無比の風太郎流『南総里見八犬伝』、感動のクライマックスへ！

宿縁に導かれた八人の犬士が悪や妖異と戦いを繰り広げる雄渾豪壮な『南総里見八犬伝』の「虚の世界」。 作者・馬琴の「実の世界」。 鬼才・山田風太郎が二つの世界を交錯させながら描く、驚嘆の伝奇ロマン！

圧倒的な奇想と虚実を巧みに交えた物語で我々を魅了し続ける、稀代のエンタテインメント作家・山田風太郎。 ミステリから忍法帖、明治もの、戦中日記まで、その全貌に迫る決定版読本！

足利将軍家の姫・香具耶を手中にした者に南蛮銃三百挺を与えよう。 飯綱使いの妖女・玉藻の企みに応じるは信長、謙信、信玄、松永弾正。日吉丸、光秀、山本勘介らも絡み、痛快活劇の幕が開く！

日本の近代作家たちは西洋美術とどんな出会い方をしてきたか。その文学的想像力はどんな作品に触発されてきたか---。 漱石にはじまる55人の文章に誘われる西洋美術案内。オールカラー。

日本推理小説界の巨星・松本清張の作品の舞台を地図とともに解説。地図と合わせて読むことで、作品の世界観は一層深みを増したものになります。本書で扱うのは『ゼロの焦点』『砂の器』『点と線』『火と汐』『時間の習...

一葉は、さまざまな制約に囲繞されていた女たちの＜逸脱＞をどのように描き出していったのか。 後期の小説から家庭のなかの女性を描いた諸作品に焦点を当て、＜非理想の佳人＞的ヒロインの創造を目論んだ作者の戦略...

【状態】S：目立つ傷みや汚れなし（未開封）