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だむのおじさんたち

かこさとし(加古里子)

1,980円(税込)

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だむのおじさんたち
著者 かこさとし(加古里子)
出版社 復刊ドットコム
判型 B5・上製
頁数 19 頁
ジャンル 児童書・絵本
ISBNコード 9784835443492

商品内容

追悼 かこさとし先生
1959年発行の「こどものとも」にて発表された かこさとし(加古里子)の絵本デビュー作、重版決定!

今から約50年前、昭和の高度成長の時代に描かれた作品。かこ作品の魅力は『だるまちゃんとてんぐちゃん』だけじゃない。工学博士としての科学的知識に裏打ちされたかこさとし(加古里子)さんの科学絵本の世界は、本書『だむのおじさんたち』から始まります。

▼あらすじ
やまおくのたにがわをおじさんたちがのぼってきました。そして、おじさんたちはあめのひもゆきのひも、みんなのためにいのちがけでだむをつくりました。



かこさとし(加古里子)さんから復刊へのメッセージ


■再刊に当って 加古里子
この絵本は、工場の研究所勤務の昭和30年代、休日は工員住宅の中の子ども舎の世話をしていた私が、福音館書店編集長の松居さんの依頼ではじめて描いた作品。時代にふさわしいものという大きなテーマなので、停電が頻発する当時ゆえ、水力発電のダム建設を題材とした。半世紀を経て、絶版だった本書が再刊されるに当り、種々の感慨と共に、この安定完成された水力発電の建設技術が、再び政治とカネに乱されぬよう希求している所である。



『だむのおじさんたち』重版に当たって、復刊初版時の編集担当の思い出。


■2007年9月、加古里子先生が話されたこと。

加古先生の絵本作家デビュー作の『だむのおじさんたち』の復刊打ち合わせのため、ご自宅へ伺ったのは2007年の9月でした。

「加古先生はどのような経緯で絵本作家としてデビューされたのですか?」

有名なエピソードなので私はそれを知ってはいましたが、やはり質問してしまいました。
加古先生ご自身から、直接聞かせていただきたかったから。

加古先生は笑みを浮かべ、嬉しそうに話された。

「大学を卒業して会社に勤めるようになったんですが、川崎でセツル(※1)をするようになり、休みの日はいつもセツル活動をやってたんですよ。ある日、内田さんという女性が手伝いに来て、熱心に活動してたんだけど、3ヶ月で来なくなったんですよね。どうしたのかなあって思ってたら、しばらく経って内田さんから手紙が届いたんです。「絵本を描かれませんか?」って。そりゃあ驚きましたよ。まさかあの内田巌の娘さんだなんて思いもしなかった。」

※1:セツルメント。経済的、社会的に苦しんでいる人々へのボランティア活動。

「内田さん」とは後の堀内誠一さんの奥様で、『てぶくろ』『おおきなかぶ』(共に福音館書店)の訳・再話の内田莉莎子さんの妹の内田路子さんのことです。

加古先生と出会われた当時は福音館書店の編集部で働かれていて、加古先生の絵を松居直先生に見せたのは内田さんでした。
その縁で、加古先生は絵本作家としてデビューします。

デビュー作についての話が続きました。

「30年くらい前、インドネシアでダムのプロジェクトがあったので取材に行ったんです。建設は日本企業、発電・送電はドイツとフランスが担当していました。『だむのおじさんたち』はこの取材をベースにつくりました。」

「『だむのおじさんたち』は自然を背景にして楽しく、面白く、カラーで作りたかったんです。松居直さんにもそう言われました。そのため、四季の移り変わりを取り入れ、動物たちにもダムづくりを手伝わせたんです。」

「そもそもダムは「水力発電するもの」という考え方が大事なんです。佐久間ダムと黒部ダムが日本の電気を支えた時代があったんです。」

ダムの話が止まりません。
そして、次の言葉が重かった。

「原子力発電の絵本は何度もオファーをいただいたが、納得できる数字の根拠を用意してもらえなかったので、全て断りました。」

これは2007年に話されたことです。

加古先生の発電への思いが詰まったのが『だむのおじさんたち』です。
未読のみなさまは、この時代だからこそ、手に取っていただければと思います。

加古先生、ありがとうございました。

(『だむのおじさんたち』復刊編集担当・吉田進み矢)

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読後レビュー

全6件

  • 違いに驚きました。

    かこさとしさんの絵本デビュー作ということで興味を持ち購入。
    だるまちゃんシリーズや、からすのぱんやさんなど、自分の知っているかこさとしさんの絵本とは作風やテーマがあまりに違い、驚きました。
    科学絵本というわけではなく、ダムを造るおじさんたちの仕事を、歌うようにほのぼのと描いています。 (2018/06/19)

    GOOD!2
  • かこさとしマインドの減点

    惜しまれつつ亡くなられたかこさとし先生の絵本デビュー作です。さすがに「地下鉄ができるまで」のような緻密さはなく、むしろほのぼのとしたおおらかさを感じます。しかし細部にわたりかこさとしマインドが息吹いており、長い間絶版になっていたため、多くの人がかこさとしの神髄の大切な部分を知らないままでいたかも知れないと感じました。かこさとしファンは必ず一度目を通すべき作品ではないかと思います。 (2018/06/18)

    GOOD!1
  • 面白かったです!!

    かこさとしさんが初めて書いた絵本ということで興味があり、購入しました。
    ダムがどのように出来たのか、絵本なので子どもたちにもわかりやすく、おじさん達の偉業も優しい言葉で表現されているところが良かったと思います。
    小学2年生の子が「面白い!!」と言いながら、何度も読んでいます。
    購入して正解でした。 (2018/06/17)

    GOOD!1
  • 孫の為に…

    孫の為に購入しました。
    ダム建設のお話、それも絵本なんてとても珍しく、今はまだ小さい孫ですが、小学生くらいになったら、きっと喜んでくれるでしょう。
    貴重な本を手に入れる事ができて良かったです。 (2018/06/17)

    GOOD!1
  • 素朴だけど、イキイキしている

    懐かしい筆運び、文面、子供達のために買ったのですが
    先に私が読みいってしまいました。
    ダム建設は、色々な視点、様々な立場から見なくてはならないかとは思いますが、これはこれで、純粋に 皆の生活を支える水が、我々の手元に届く様になるまでに、どれだけの方が、どの様に尽力されたか、幼い子達でも一緒に考えながら読むことが出来る良い作品でした。 (2018/06/10)

    GOOD!1
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復刊投稿時のコメント

全11件

  • ぜひ子供たちにダムがどうできているかを知ってほしい (2018/06/01)
    GOOD!0
  • かこさとしさんの作品で育ちました。
    以前からこの作品が気になっていましたので 復刊を願って。 (2018/05/24)
    GOOD!0
  • かこさんが亡くなっても作品は生き続ける。これからもずっと。手元に欲しいのでぜひ復刊を。そして、書店にも並んで、子ども達が手に取るチャンスを増やしてほしい。 (2018/05/24)
    GOOD!0
  • 本屋さんでは絶版。
    図書館に残っていた蔵書はすべて行方不明。
    読む手だてがない私に救いの手を、どうか… (2018/05/23)
    GOOD!0
  • 今だからこそ、かこ先生のこの作品をもういちど誰でも手に取れるようにしてほしいです。 (2018/05/23)
    GOOD!0

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