外界との物質やエネルギーのやりとりを通じて構造や秩序をつくる散逸系。非線形問題として豊富な内容をもつこの非平衡散逸系の数理構造について、いくつかの話題をスケールの分離と統合という観点から取り上げる。

従来では考えられなかった分野間で「逆問題」への関心が高まっている。逆問題という問題の立て方の必然性と多様性について正確に理解し、その上で、どこまで拡張できるのか。数学解析の見地からその手法を特徴づける。...

神経回路、複雑系など、物理学は広い意味でシステムに関わる領域に進出しつつある。人工物特有の論理を内にもつ「システム理論」と物理の論理の接点を、物理実験やシステム理論への入門として重要な電気回路を例に解説...

現在のインターネットのセキュリティを支える公開鍵暗号方式。それを破ることになるであろう量子コンピュータ。そのアルゴリズムと実現方法、また量子暗号の可能性をわかりやすく解説する。

人をどのようにして変化させるか。家族療法の考え方の基礎を説き明かしつつ、学校、企業、地域、民族、国家といった社会のシステム一般を貫く変化の理論を構築。

確率分布のもつ微分幾何構造に注目した情報幾何の考え方は、いまや確率分布が主要な要素となるデータサイエンス、人工知能、システム理論など広範囲で活用されている。その考え方の原点をまとめたのが本書である。

「確率ロボティクス」の主要なアルゴリズムを 詳細に解説・議論した決定版がついに復刊！ 「確率ロボティクス」は、環境やシステムが持つ「不確実さ」（予測不可能な事象）に確率・統計を駆使して対処する...

サイバネティックスにつながる、無生物、生物、社会過程を貫く、一般原理の同形性の根拠を究明。 フォン・ベルタランフィによる〈一般システム理論〉の提唱（1945年）は、ウィーナーの〈サイバネティクス〉...