ソ連は1940年、捕虜将校2万2千人を銃殺、同調した連合国も隠蔽に加担した。その原因と経緯が明かされる。スターリン体制を象徴する事件の真相。新装で復刊。

ダヴィンチをあげるまでもなく、科学と美術の親密性は高い。本書は古代から東西の宗教画・現代美術まで、科学画像の歴史をたどり、ニューロ・サイエンス（神経科学）を基盤とする「実験美術史」の構築に向かう軌跡を描...

親の顔も知らずに育った青年。身寄りもなく、万引きを繰り返して刑務所と外の世界を行き来する高齢者。重度の精神障害のため会話もままならず、裁判すらできずに拘置所に収容されつづける男性--。 著者は精神科医...

第二次世界大戦中のヨーロッパ。1941年6月22日早暁、東ヨーロッパで史上最大の軍事作戦が始まった。ドイツ軍300万がソ連に侵攻した、いわゆる〈バルバロッサ作戦〉だ。その日からドイツの敗退まで4年、そし...

第二次大戦中に米陸海軍に雇われ、枢軸国側の暗号解読に従事したアメリカ人女性たちがいた。 大学生や元教師ら1万人超が解読作業に携わり、日本の外交暗号（通称パープル）やドイツのエニグマ暗号を突破するき...

ウルフの多様な側面が浮かびあがる、エッセイ14篇＋短編2篇。 インフルエンザに罹ったときの心理、『源氏物語』の書評、父の思い出、伝記論、書評論…。新装で復刊。

異端審問記録ほか埋もれた史料からイタリア地方農民のミクロコスモスを復元。 民衆文化の深層にスリリングに迫る現代歴史学の名著。解説・上村忠男。新装で復刊。

ユダヤ人移送を計画・運営し、大量虐殺を可能にしたアドルフ・アイヒマンは、大組織の小役人にすぎない「悪の凡庸さ」を体現する人物だったのか。 アルゼンチンに逃亡しエルサレムで刑死するまでの間に、彼は1,3...

二・二六事件が語られる際、蹶起した将校たちは「皇道派青年将校」と呼び習わされてきた。しかしそれは、皇道派と青年将校らをひとまとめに排撃するための作為だったのではないだろうか。 困窮する家庭が顕在し、政...

現代医学はハイテク機器に夢中だが、最大にして最良の診断ツールは医師と患者の会話だ。有史以来、会話がもっとも病気を発見してきたのだ。だが、患者が「しゃべった」ことと医師が「聞いた」ことは、どんなときでも、...

カルノーの名を不朽にした「火の動力についての考察」と「数学、物理学その他についての覚書」完訳。弟による小伝と訳者解説を付す。 ▼目次 はしがき（広重徹） I 熱の科学と技術-熱力学の歴史的背景...

「史上もっとも偉大な科学予測の試み」(A・C・クラーク)。英国の生物・物理学者バナールが1929年に発表した先駆的な人類未来論。宇宙へと進出する過程で自らの肉体を工学的に改造し、生命を超越した存在に進化...

有機的存在としてのオーケストラ一般というトピックは、これまで書ける人がいなかった。ほかに全く類のないこの人間組織の核心にせまる画期的かつ最高に楽しい本を、ここに刊行。 基本的問題からちょっと気になる小...

「殺人とは小さなアポカリプスのようなものだ」（A・ムーア） ◆鬼才アラン・ムーアによるグラフィック・ノベルの傑作。ムーアが自作のなかでも特に達成度の高い一作と自負し、『ウォッチメン』と並んで彼の代...

「勝者の裁き」の判決が今、国際人道法の発展に貢献している。史料を読みこみ多角的な分析から新しい東京裁判観を提示、戦後の「神話」を解体する。新装で復刊。

ユダヤ人社会から追放されたスピノザの出発点となる「知性改善論」および「神、人間とそのさいわいについての短論文」が、最新の研究を踏まえて50年ぶりに新訳。 『デカルトの哲学原理』『エチカ』へと至る哲学の...

1930年代、日本を舞台に世界を変えた男ゾルゲは何を見たか。 戦後の冷戦構造にまで影響をあたえた「ゾルゲ事件」の全体像を包括する、小尾俊人「歴史のなかでの「ゾルゲ事件」」を付す。

本書は、数学と数学教育との接点における「量」の根本原理を、著者自身の教育経験にもとづいて明快に解説したものである。著者ルベーグは、ルベーグ積分の創始者としてはもとより、フーリエ級数論、ポテンシャル論など...

ドイツ時代初期から、反ナチ運動、ニューヨークへの亡命まで、既刊著作を除く業績をほぼ網羅。20世紀を具現した思想家の前半生の思考の全貌を収録。 ▼こちらもチェック！ ◎『アーレント政治思想集成 1...

＜写真をとらせて頂きたいのですが＞ ＜いいとも、暗すぎはしないか…＞ 矢内原は日夜、ジャコメッティを撮り始めた。アトリエで、カフェで、故郷の村で。カメラはキャノンIV Sb、50年代日本のカメラ工業...