復刊リクエスト投票

• 『岩波講座　世界歴史』９（中華の分裂と再生）

  【著者】樺山紘一

  記念すべき岩波講座の新版世界歴史シリーズの中でも、妹尾達彦ら日本の最先端を走る研究者たちによって執筆された本著が、数年間全く手に入らない状況が続いている。3世紀から10世紀の東アジアがすっぽり抜け落ちてしまうならば、ユーラシア史の半分を知り得ないに等しい。特に遊牧民の大移動などはアジアだけでなくヨーロッパ側にも影響を与え、その意味でこの時代・地域が抜け落ちていることは本当に痛手である。大学や中高といった図書館だけでなく、地域の図書館にも一揃い欲しい本シリーズ。また歴史を学ぶ全ての人が手元に置いておきたい本シリーズ。一冊でも空白があってはならないし、本巻はなおさらである。是非、重版されることを熱望する。(2006/02/08)

• 中国の城郭都市 殷周から明清まで（中公新書1014）

  【著者】愛宕元（おたぎ はじめ）

  いまさらの投稿だが、言わせて欲しい。地元の図書館で読み、大学の生協で注文したら、後日「絶版」との連絡が・・・
  これほど優れた中国の城郭に関する網羅的な研究書が触れたい人の手に渡らないのは残念という他ない。今環境と都市に関する研究プロジェクトも進んでいる。これだけ関心が高まりニーズも増えている中で、復刊が待たれる作品といえる。(2006/02/08)

• 中国のプロパガンダ芸術

  【著者】牧　陽一、松浦　恆雄、川田　進

  中国に於ける「愛国主義」がこれほど日本で関心が高まっているにも関わらず、その具体的な過程の考察などは一部の研究者などの間でしかなされず、一部メディアなどは非常に単純粗雑な議論によって事を始末しようとしている。冷静な議論を作り出す一助として必ずやこの本は役立つはずである。是非復刊して欲しい。(2006/02/08)