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罪と死と愛と

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得票数 15

著者 朴壽南
出版社 三一書房
ジャンル 専門書
ISBNコード 9784380840036
登録日 2017/12/08
リクエストNo. 66072

リクエスト内容

1958年8月。東京都江戸川区の東京都立小松川高等学校定時制に通う女子学生(当時16歳)が殺害された。
逮捕されたのは、当時18歳、日本名金子鎮宇(かねこしずお)こと在日朝鮮人2世・李珍宇(イ・チヌ)少年。朝鮮人李珍宇(イ・チヌ)は、極悪非道な殺人魔としてセンセーショナルに報道され、精神鑑定も少年法の適用もされないまま1962年11月26日絞首刑によって命を断たれた。(享年22歳)日本名、金子鎮宇(かねこしずお)と名乗り、極貧の現実から抜け出すため、少年は日本人のふりをし、優秀な成績で中学校を卒業。しかし「お前は朝鮮人だ」という理由一つで、すべての就職の門を閉ざされ、八方ふさがりの中で首をつって自殺をはかった。ギリシャ神話のイカロスの翼のように天空を飛ぼうとしたのである。少年は太陽の熱で、翼が溶け、地に失墜した。これが李珍宇(イ・チヌ)少年である。その減刑運動に参加した在日の朴壽南2世(当時26歳)は、獄中に面会をはじめ多くの手紙を交わしていく。少年にとって朴との面会は朝鮮の民族の言葉や歴史を学ぶ教室にもなっていく。1961年4月から、処刑されるまで、李珍宇が朴に書き送った手紙のほとんどがまとめられた全書簡集「罪と死と愛と」1964年(三一書房)初版はベストセラーとなった。戦後間もない日本において朝鮮人差別が露骨な社会で自分=朝鮮人であることを奪われ、殺人に及んだ少年が朴との交流を通し民族や祖国について考え、人を愛すること、罪を見つめていく過程、実存の回復は在日朝鮮人問題を深く提起し復刻が求められ1984年7月に第2刷が発行された。「この書簡集は、ギリシャ悲劇に類する、現代的な生の悲劇の一片を刻んだものである。」秋山駿・書評より

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投票コメント

全15件

  • 新聞に紹介され欲しくなりました。出版社に確認したところ「重版予定なし」とのことで残念におもっておりました。
    復刊ドットコムさんでリクエストをすれば可能性があると知人に教えてもらい、リクエストをさせていただきました。 (2018/02/28)
    GOOD!1
  • 私が生まれる前に起きた小松川事件の犯人李珍宇は、私にとって片割れの肉親のように思える。在日朝鮮人差別を身を以て体験し、自分が朝鮮人であることを憎み日本名を名乗り日本人のふりをして生きようと、まさに私自身がしていたからだ。今の日本社会では「朝鮮人は殲滅しろ」とヘイトスピーチが吹き荒れている。1958年に事件が起きた日本社会の朝鮮人差別が今尚、根深くありむしろ恐ろしい暴力性すらも感じる。小松川事件で李珍宇が22歳の若さで処刑されるまで朴寿南と交わしたこの手紙の言葉の一つ一つを今の時代だからこそもう一度かみしめたい。韓国でも出版してほしいという声が高まっているという。古書では手が出ない高値になっているので、学生でも読みやすい文庫の形でも良いので、ぜひ今こそこの本を復刻してほしい。 (2017/12/08)
    GOOD!1
  • より多くの人に読んでもらいたい。 (2023/10/15)
    GOOD!0
  • 性暴力の被害者である慰安婦の人たちに寄り添ったパクスナムさんの原点を知りたいから (2018/05/15)
    GOOD!0
  • 正しく史実を残そう。 (2018/03/03)
    GOOD!0

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読後レビュー

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NEWS

  • 2018/01/16
    『罪と死と愛と』が10票に到達しました。

  • 2017/12/08
    『罪と死と愛と』(朴壽南)の復刊リクエスト受付を開始しました。

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