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著者 | ヴィクトル・ユーゴー |
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出版社 | 潮出版社 |
ジャンル | 文芸書 |
ISBNコード | 9784267009167 9784267009174 |
登録日 | 2005/06/07 |
リクエストNo. | 29295 |
リクエスト内容
著者表記は「ヴィクトル・ユゴー」。
山口三夫・篠原義近(訳)、潮文庫 119A・119B、1978年。
ユゴーの亡命先でもあったガーンジー島を舞台に、蒸気船デュランド号を建造しフランスへの定期便を就航させたルチエリー親方、そのデュランド号の船長でありながらなお大いなる野心を内に秘めたクリュバン氏、岩礁に衝突した船を救うために持てる知識と技術を駆使して嵐の海と死闘を繰り広げるジリヤットらの、それぞれの宿命との闘いを描いた作品。ジリヤットが岩礁で蛸と戦う場面は殊に有名で、「蛸」を意味するフランス語は従来"poulpe"であったのが、ユゴーがこの作品で用いた一地域の方言"pieuvre"がそのとき以降フランス語に定着してしまったという逸話も残す(この辺りの事情はロジェ・カイヨワの名著『蛸』に詳しい)。『ノートル=ダム・ド・パリ』・『レ・ミゼラブル』と共に《宿命》三部作をなす重要な作品であり、なおかつ、雄大な海洋文学としても、幻想的な海の詩としても読める傑作である。
なお、同じ出版社の「ヴィクトル・ユゴー文学館」に収録されている金柿宏典訳は美しい章句が幾つも削除された不完全なものであり、潮文庫版がこの作品の本邦唯一の完訳である。
投票コメント
全8件
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ビクトル・ユゴーは、日本で大切にされている作家だそうですね。理由は分からないけど、創価学会の偉い人もユゴーを語っている記事があったのを覚えています。(読んだことは無いけど、記事があったことは知っています。)GOOD!1
1981年頃に潮文庫で買った事があります。けれども、美本で読みたいので、ぜひともリクエストします。 (2005/06/09) -
抄訳であることを知らずに金柿訳で読んでしまい、読了後に非常に悔しい思いをしました。なにより、山口・篠原訳はユゴーの文章の美しさ、力強さを日本語に遷し換えようと工夫された労作であり、ユゴーのこの作品をこれから読もうという人のためにも、こちらの完訳版が復刊されることを希望します。 (2005/06/07)GOOD!1
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完訳を読みたいです。 (2023/01/11)GOOD!0
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あの文豪ユゴーの作品であるのに、完全な邦訳がこれしかない。絶対に復刊してほしい。 (2022/01/23)GOOD!0
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完訳を読みたいので。 (2021/02/28)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
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2005/06/07
『海に働く人びと 上・下』(ヴィクトル・ユーゴー)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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cyrus harding42