復刊ドットコム

新規会員登録

新規会員登録

T-POINT 貯まる!使える!

定本 エリノア

谷口ひとみ

1,430円(税込)

(本体価格 1,300 円 + 消費税10%)

配送時期:2024/04/上旬

Tポイント:13ポイント

この商品は現在ご購入いただけません。

在庫切れ

販売再開時にメール通知を希望

お気に入りに追加

得票数:100票
エリノア
著者 谷口ひとみ
出版社 さわらび本工房
判型 A5
頁数 80 頁
ジャンル コミック・漫画

商品内容

著者没後50周年。
新たに発見された遺稿を追加収録し、増補版として復刻!


講談社の新人まんが賞受賞をきっかけに、17歳にして漫画家デビューを果たしたものの、わずか1作のみで他界した、伝説の漫画家・谷口ひとみ。
2008年、42年ぶりの復刊が実現して以来、本作を再評価する声が急上昇。
著者没後50周年となる2016年、新たに「定本」として復刻が決定いたしました。

お城に仕える少女エリノアは、醜い外見をしていました。仙女の魔法で30時間だけ美しくしてもらったエリノアに、王子様はたちまち恋に落ちます。しかし、エリノアの水に映った姿は元の醜い少女のまま。エリノアの本当の姿を知った王子様は…。

1966年、「少女フレンド」に掲載され、42年間消された作品『エリノア』。
専門家らの評価とかけ離れた扱いを受け、抹消された詳細を巻末に記し、少女漫画史の「過失」と「損失」を補完。

発行元のさわらび本工房様よりコメントをいただきました。

この度、単行本『エリノア』の増補版を発行させて頂くことになりました。
本来であれば前回の重版を最後にするつもりで、実際にその後の重版のお誘いはお断りしておりました。
それは『エリノア』をお求めの方々に本が行き渡り、それ以上、徒に宣伝する作品でもないと判断したためです。
ところが、『エリノア』発表と著者の没後、50年という節目の今年(2016年)の2月になって、御親戚の遺品の中から遺稿が発見されました。
原稿は『エリノア』の制作中に描き直され使われなかった6枚と、親戚に請われ贈ったというカラーイラストが2枚の合計8枚です。
どういった経緯で、その御親戚(故人)の手元にあったかは全く不明ですが、既にひとみさんの生家も取り壊されている現在ではこの原稿が唯一の遺稿です。
単なる描き直しであれば、思い出の品というだけで公開する必要性も無いと考えておりましたが、鉛筆書きのネームや鮮明な線もさることながら、本編にはなかった2ページに渡るエリノアの激白のシーンなどはそのまま著者の感情の吐露が生々しく、このまま無かったことには出来ませんでした。
出版するにあたり関係先と話し合いましたが、この8枚だけでは本という体裁が成立しないということと、『エリノア』という作品ありきの原稿を単体でまとめるのかという御指摘を頂きました。
既刊を御購入頂いた方々に損の無い形を模索しましたが増補という形式は避けられませんでした。
大変申し訳ありませんが、その点は価格を原価に近付けることで何卒御容赦下さい。
これ以降はもうございませんので、最後の増補・増刷をお求めくだされば幸いです。

さわらび本工房



▼2008年復刊時のコメント
『エリノア』に目をとめて下さった皆様へ

ブッキング(*1)様から「何か一言を」との御依頼ですが、本来ならばこういったコメントをするべき作家が既に故人ですので、一介の発行者の私から一言を述べさせて頂く無礼を御容赦下さい。
本作『エリノア』は今から42年前(*2)、雑誌「週刊少女フレンド」に掲載されました。作者の谷口ひとみさんはその後すぐに他界され、単行本になることもありませんでした。しかし、『エリノア』の際立った存在は当時の読者、一部の研究者の間で折に触れ話題となり、たった48ページの作品とその作家は決して消え去ることがありませんでした。
この度、単体として本にまとめるにあたって、初めて語られたその経緯を巻末に付しました。
『エリノア』と谷口ひとみさんの真実はこれまでの発表とは全く異なります。衝撃的な内容ですが、その経緯があったが故に、『エリノア』は作品として、読者に死ぬことと生きることの意味を突きつけたのでしょう。
その先のなかった谷口さんを「未完の大器」だとか「天才」だとか言いたくありません。ただ、少女漫画史に『エリノア』の見当たらない現状は大きな「損失」で「過失」だったと言えると思います。
42年後の現在にどれほどの評価が下されるのかはわかりませんが、一人の少女が命と引き換えに遺した、たった一つの奇跡がこの『エリノア』です。御興味がある方はこの機会にどうぞ一読下さるようお願い致します。

さわらび本工房

注(*1)ブッキング ⇒ 復刊ドットコムの旧社名、(*2)2008年当時

もっと見る

関連キーワード

キーワードの編集

読後レビュー

全10件

  • やっと読めた!

    多感な少女時代に心に残った作品です。 (2017/06/16)

    GOOD!1
  • 驚愕

    谷口さんは「エリノア」をなぜもこんなに醜く描いたのか・・?エリノアのあの言葉が棘のように残っています。 (2016/10/16)

    GOOD!0
  • ガラスの少女時代

    当サイトで初めて作品を知りました。発表当時は小学生で、時期的にはハレンチ学園等を読んでドキドキしていた世代です。少女マンガを読む様になるのはちょっと後、忠津陽子さん全盛の頃ですか。高校生デビューの少女マンガが続々と生まれた頃。
    本作品に触れて先ず感じたのは、作者の少女としての感性が繊細で非常に脆いという事です。その後の少女マンガも繊細さは有りましたが、谷口さんは余りに脆かった。人間は成長と共に段々と世俗的なものに染まって行き、たぶん純真な心を失いながら強くなっていくのです。
    エリノアは、作者個人の悲劇的な人生・心境を有りのままに表現した私小説です。
    読了して作者もエリノアも、何とか助けてあげられなかったのか、という無力感に苛まれました。何度も読み返せる作品では有りません。でも、大事に持っている事で少しでもご供養になればと思います。 (2016/08/29)

    GOOD!2
  • これだけではなんとも評価は難しい

    作品でのヒロインのコンプレックスは外見と言うことになっているがそれ以外のことに関する比喩でもあると感じる。
    解説の評者のように彼女の未来に自分を削る創作スタイルしかありえなかったのかは断言は出来ないと思う。何かの人や作品との出会いで違ったスタンスも持ち得たのではないかと。

    この作品だけを評価すると例えば宮沢賢治の名作とは言えない童話作品的な物となるでしょう。 (2016/05/13)

    GOOD!0
  • さらなる衝撃、より強く、深く。

    最初に刊行された『エリノア』も買いましたが、今回、新たに発見され、あわせて掲載されたコンテンツもまた、より強く、深い衝撃を受けるものでした。
    創作に際し、自分の持つなにかを犠牲にしてしまうことは、多かれ少なかれあるとは思うのですが、谷口ひとみさんにとって、このデビュー作『エリノア』が、そのまま“白鳥の歌”になってしまうとは。
    その厳然たる事実を前に、今回もやはり冷静な気持ちでページをめくることは、できませんでした。
    でも、たとえば何も知らない人に、ただ『エリノア』本編だけを読んでもらえば、「高校生だった女の子のデビュー作なんだね。多少つたないところもあるけれど、よく描けてるし、鋭いところもあって、もっと読んでみたかったね」、といった、ごく素直な感想が返ってくるかもしれませんし、谷口ひとみさんご本人も《悲劇のヒロイン》扱いされるよりは、案外そういった感想の方を喜ばれたかもしれないですね。
    いずれにしてもここには、当時高校生だった谷口ひとみさんがたったひとつ遺した短編『エリノア』があります。
    これ以上は何も言わず、ただ、ご一読をおすすめするのみです。 (2016/04/20)

    GOOD!2
  • もっと見る

    レビュー投稿はこちら

復刊投稿時のコメント

全100件

  • とある投稿でこの作品の存在を知り、是非とも原作である漫画を読みたいと思いました。どうかよろしくお願いします。 (2023/12/17)
    GOOD!0
  • 谷口ひとみさんの最初で最後の永遠の作品を、本当に読みたいんです! (2023/10/23)
    GOOD!0
  • 小学生の頃に読みました。
    とても感動した記憶があります。
    もう一度読んでみたいです。 (2023/10/20)
    GOOD!0
  • ただただ読みたいです。おねがいします。 (2023/10/03)
    GOOD!0
  • 読んでみたいから (2023/08/05)
    GOOD!0

もっと見る

おすすめ商品

T-POINT 貯まる!使える!