読後レビュー

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• 

  ゆめちゃん

  どんなホラーより一層深い恐怖に包まれる作品達、、

  どの作品をとっても強烈なインパクトのある話なので、一気に
  読んでしまうと相当なダメージを受けそうです。山岸ワールド
  全開の作品集です。
  
  「汐の声」
  表題にもなっていますし、山岸氏の作品の中でも特に高評価の
  作品です。霊感少女サワが、周りも自分も彼女の霊感がインチキ
  だと思うところから間違いが、、全く救いもないエンディングを
  迎えるのですが、山岸氏はこういった人物に情け容赦ないですね。
  
  「天鳥船」
  人生に絶望した青年が行き着いた黄泉の世界は、、山岸氏はよく
  異世界を描かれるけど、この作品の異世界は特にリアルだと思い
  ました。。ご自身が臨死体験なさっておられるのでしょうか？
  
  「八百比丘尼」
  どこにでもいそうなネガティブ少女に美少女から近付いて来て
  くれて～ハッピーと思いきや、、タイトルとはかけ離れたオチ
  が、、
  
  「笛吹き童子」
  楽師の家系で自分だけ才能がないけど、何故か楽器を修繕する
  才能だけはある主人公、、大工の才能があれば十分じゃね？と
  ハタから見れば思うのですが、、
  
  「蛭子」
  女子大生の主人公に、ストーカーになる要素が全くないよう
  に見える美少年が執拗なストーカー行為を、、
  今のようにストーカー犯罪が大きく取立たされる前の作品
  だけに、山岸氏の才能には驚愕させられます、、
  
  「鬼」
  主人公が何の罪もない少年、長男に生まれなかったという
  だけの少年という設定で、むしろ善良な心の持ち主故に苦しみ、、
  本当に残酷な、、山岸氏の話は救いがないバッドエンドのもの
  が多いですが、流石にこの話は珍しく救いを描かれています。が、、穴の中の少年が別の少年の死を願ったり、主人公が
  ”死なば～死ね、死ね～”
  というシーン、、うなされます。。。 (2015/04/12)

  GOOD!0

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